守破離の本当の意味とは?ビジネスでどう使える?

守破離の本当の意味とは?ビジネスでどう使える?のアイキャッチ画像 「言葉」の本当・本来の意味
この記事は約5分で読めます。

「守破離」(しゅはり)は、伝統的な修行や技術習得の過程を三段階に分けた概念です。

この言葉は、日本の武道や茶道などで広く使われてきましたが、近年ではビジネスや教育の分野でも応用されています。

そのため、「守破離」の言葉はなんとなく聞いたことがあっても、本当の意味が気になる人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、「守破離」の本当の意味から、ビジネスに使う方法を紹介します!

守破離の本当の意味とは?

「守破離」(しゅはり)の本当の意味は、日本の武道や茶道などの伝統芸道で用いられる概念で、「何かを学ぶ際の手順や心構え、基本姿勢」を表しています。

この概念は、スキルや知識を習得する過程を、以下の三段階に分けて、それぞれの段階で異なるアプローチを取ることも示しています。

守(しゅ)

師匠や先輩の教えや基本を忠実に守り、模倣する段階です。

武道の世界では、まず基本的な技や型を繰り返し練習し、完璧に身につけることを重視します。

ビジネスの現場では、新入社員が先輩や上司の指導を受けながら基本的な業務プロセスを学びます。

破(は)

こちらの意味は、習得した基本を基に、新しい工夫や応用を試みる段階です。

武道では、基本の型を学んだ後にそれを破り、新しい技や戦術を取り入れることが求められます。ビジネスでは、既存のプロセスを改善し、効率化や新しいアプローチを試みる段階です。

離(り)

自分独自のスタイルを確立し、師匠の教えから離れて自立する段階です。

武道では、師匠の技を完全に自分のものとし、自分独自の戦い方を見つけることが目標です。ビジネスでは、自分の方法で成果を上げ、リーダーシップを発揮できる状態です。

編集部
編集部

元々は武道の考え方だったんですね…!

「守破離」の間違った使われ方とは

「守破離」の概念について、多くの人々がその本来の意味を誤解していることがあります。以下は、間違った使われ方の例です。

守(しゅ)の軽視

基本を十分に習得せずにすぐに新しいことを試みる、のは間違いです。

基本がしっかりしていないため、応用の段階で失敗する可能性が高まります。

ビジネスでも、基礎が弱いまま新しいプロジェクトに取り組むと、大きな失敗を招く恐れがあります。

破(は)と離(り)の混同

応用の段階と自立の段階を混同し、早すぎる独立を目指すのも間違いです。

応用が不十分な状態で独自の方法を追求すると、自己満足に陥り、他者からの評価や信頼を失うことがあります。

ビジネスでも、十分な準備なしに独立して起業すると、失敗するリスクが高まってしまうのです。

離(り)の誤解

「離」を完全な独立や孤立と誤解し、他者からの助言やフィードバックを受け入れない、のも間違いです。

独自性を重視するあまり、成長や改善の機会を逃し、孤立する可能性が高まってしまうのです。

ビジネスでも、チームワークや協力の重要性を軽視すると、組織全体のパフォーマンスが低下します。

守破離の由来と歴史

「守破離」の概念は、主に武道や茶道、芸道の修行過程において使われてきました。

武道では、まず型を忠実に学び(守)、その後に型を破り(破)、最終的に型から離れて独自の境地に至る(離)という流れに重きを置かれます。

この考え方は、禅の思想や日本の伝統的な師弟関係に深く根ざしています。

ビジネスにおける守破離の適用方法

ビジネスの世界でも「守破離」の概念は非常に有用です。特に、新人教育やスキルの習得、組織の成長過程において応用できます。

「守」では、新入社員が基本的な業務プロセスやルールを学び、先輩や上司の指導を忠実に守る段階です。

新入社員研修やマニュアルの整備、定期的なフィードバックを通じて基本の徹底を図ります。

「破」では、業務に慣れた社員が既存のプロセスを改善したり、新しいアイデアを試したりする段階です。

社内のアイデアコンペや改善提案制度を導入し、社員が自由に意見を出せる環境を整えます。

「離」では、高度なスキルや知識を持つ社員が、自分独自の方法で成果を上げ、リーダーシップを発揮する段階です

独自のプロジェクトを任せる、リーダーシップ研修を行うなど、社員が自立して成果を上げられる機会を提供します。

編集部
編集部

ここまで徹底されている会社であれば、入社後も安心ですよね!

守破離をビジネスに取り入れるメリットとは

主に以下3つのメリットがあるため、多くの現場では取り入れられています。

スキルの段階的習得

以下のようなステップを踏むことで、新入社員がステップアップしていくとされています。

社員が基本から応用、そして独立した創造まで段階的にスキルを習得できる。

組織の柔軟性向上: 変化に対して柔軟に対応できる社員を育成し、組織全体の適応力を高める。

リーダーシップの育成: 自立したリーダーを育成することで、組織の持続的な成長を促進する。

編集部
編集部

これがどれほど浸透しているかで、新入社員の今後の伸び代なども変わってくるので、大切であるとされているのです。

守破離の本当の意味まとめ

ここまで、守破離の本当の意味や間違った使われ方、ビジネスの場での守破離の考え方について解説しました。

「守破離」は、伝統的な修行の概念ですが、現代のビジネスにおいても非常に有効です。基本を忠実に守り、応用し、最終的に独自のスタイルを確立することを意味します

「守破離」の本当の意味を理解し、正しく適用すれば、個人や組織成長を効果的に促進できます。しかし、その過程を軽視したり誤解したりすると、逆に成長を阻害する結果となるので気をつけましょう。

編集部
編集部

私たちもこのようなメディア運営をするにあたって、まずは「守」を守っていました…!