私たちが日常で使う「事のあらまし」という言葉について、現代では物事の大筋や概要を示す言葉として広く使われています。
しかし、実はそのルーツは古く、平安時代の文学や文章にまで遡るとも言われているのです。
そこで今回は、「事のあらまし」の「本当の意味」や、古語としての使われ方についても解説します!
平安時代が起源となっているのは驚きですね…!
「事のあらまし」の本当の意味と使い方とは?
「事のあらまし」の本当の意味とは、「物事の大筋や概要を示すこと」です。
この言葉を使うことで、詳細には触れずに、物事の全体像を簡潔に伝えられます。
語源と背景
「事のあらまし」は、以下のような背景から成り立っています。
- 「事(こと)」
- 物事や出来事、事柄を指す言葉です。具体的な出来事や事件、または一般的な事象を意味します。
- 「あらまし」
- 「あらまし」は「粗(あら)+末(まし)」という言葉が由来で、物事の大まかな部分や概要、概略を示す言葉です。
この2つが組み合わさることで、「事のあらまし」は「物事の大筋や全体像を意味する表現」となります。
実際の使い方
「事のあらまし」は、以下のような場面で使われます。
物語や話の概要を伝える
「この事件の事のあらましを教えてください。」というように、事件や物語の大筋を尋ねる際に使用します。
会議や報告の要約
「会議で話された事のあらましをまとめて報告します。」というように、会議の内容を要約して伝える際に使用します。
IT系なんかでは「サマリー」という言葉を使うことが多いですね。
「あらまし」の古語としての使われ方とは?
「あらまし」の古語としての意味や用法について詳しく説明します。
「あらまし」の古語
「あらまし」は、平安時代の文献などで使われることがあり、古語としても「概略」や「大筋」を意味します。
この言葉は、物事の全体像や主要な部分を指し示すために古くから用いられてきました。
古語としての「あらまし」
古くは「粗(あら)+末(まし)」という形で、物事の大まかな部分や概要、概略を示す言葉です。
「粗」は「おおまか」や「概略」を意味し、「まし」は「~のようなもの」を示す接尾語です。
文献における例
平安時代の文学や古文において、「あらまし」は以下のように使われることがあります。
『源氏物語』や『枕草子』などの文学作品
例えば、『源氏物語』では以下のように使われることがあります。
- 例文: 「あらましの事を聞かば、いとどいとほしうおぼえけり。」(物事の概要を聞くと、ますます哀れに感じられた。)
このように、物事の大筋や概要を示す意味で使われていました。
現代日本語への影響
「あらまし」は現代日本語にも引き継がれ、物事の概要を示す言葉として広く使われています。
例えば、ビジネスの場での報告や説明、日常会話での簡潔な説明などにおいて、「あらまし」を使うことで情報を簡潔に伝えることができます。
「事のあらまし」の本当の意味や古語としての使われ方まとめ
ここまで、「事のあらまし」の本当の意味や、古語としての使われ方も解説しました。
「事のあらまし」とは、物事の大筋や概要を簡潔に伝えるための表現です。
物語や話の概要、会議や報告の要約など、詳細に触れずに全体像を示す際に使用されます。この表現は、ビジネスシーンや日常会話でも重宝されます。
また、「あらまし」は古語としても「概略」や「大筋」を意味し、平安時代の文学作品などに見られる表現ですが、その意味と用法は現在でもほぼ変わらず受け継がれています。
古くから使われている言葉が今まで使われているのも、なんだか感慨深いですねぇ…。