「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」は、仏教の教えの一つであり、特に釈迦(お釈迦様)が生まれてすぐに発したとされる言葉です。
この言葉はヤンキーが意味もわからずとりあえずテキトーに使っている印象を受けますが、実際の意味は何なのか気になる人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、天上天下唯我独尊の「本当の意味」や座右の銘にするのはアリなのか?について具体的に解説します!
ヤンキーのせいで悪いイメージがついてしまっていますね…w
天上天下唯我独尊の本当の意味とは?
まず、直訳すると「天の上にも地の下にも、ただ我一人尊い」という意味です。
これだけを聞くと、「自分だけが偉い」といった自己中心的な意味に受け取られがちです。しかし、これは表面的な理解に過ぎないうえ、本来の意味とは異なります。
ヤンキーが使っている意味とは全然違いますね。
本当の意味
「天上天下唯我独尊」は、自分だけが特別だと言っているのではなく、すべての命が等しく尊い存在であることを示しています。
天と地の間の存在
この言葉は、天と地の間に存在するすべての生き物がそれぞれ独自の価値を持っていることを強調しています。
釈迦が言いたかったのは、自分自身が特別なのではなく、すべての人が同じように尊い存在であるということです。
自己の価値の認識
「唯我独尊」は、自分自身の存在価値を認識することを意味します。
これは、他者を排除することではなく、自分自身を含めたすべての命が尊いものであると理解することを促しています。
仏教の教えとの関連性とは
この言葉は、釈迦に由来するものですが、「釈迦」は生まれてすぐに立ち上がり、四方に七歩ずつ歩きました。
その歩いた場所には蓮の花が咲いたとされています。そして、釈迦は天と地を指し示しながら、「天上天下唯我独尊」と言ったと伝えられています。
また、仏教の基本的な教えである「自灯明(じとうみょう)」「法灯明(ほうとうみょう)」とも関連しています。
自灯明
自らを灯明とすること、自分自身の内なる光を頼りにすることです。
これは、自分の内面を見つめ、自らの価値を見出すことを意味します。
法灯明
仏法を灯明とすること、仏教の教えを心の拠り所とすることです。
これは、仏教の教えを通じて、自分自身と他者の価値を認識することを意味します。
現代への適用
現代社会において「天上天下唯我独尊」の教えをどのように適用できるかを考えると、以下のような点が挙げられます。
- 自己肯定感: 自分の存在価値を認識し、自信を持つことが重要です。しかし、これは他者を見下すことではなく、自分と他者の価値を同等に尊重する姿勢を持つことです。
- 多様性の尊重: すべての人がそれぞれ異なる背景や価値観を持っていることを理解し、それを尊重することが求められます。個々の違いを受け入れ、その価値を認めることが、平和で調和の取れた社会を築く基礎となります。
「天上天下唯我独尊」を座右の銘にするのはアリ?
結論として、「天上天下唯我独尊」を座右の銘にするのは「アリ」ですが、正しく意味を理解して座右の銘にしなければなりません。
以下に、「なんでその座右の銘なの?」と言われたときに、回答に困らないような理由を紹介します。
自己肯定感を向上させるため
「天上天下唯我独尊」は、自分自身の価値を認識し、自信を持つことを促します。
座右の銘としてこれを持つことで、以下のような自己肯定感が向上します。
自分が「唯一無二の存在であること」「自分の強みや特徴をポジティブに捉えていること」を意識すると、自分自身を大切にし、自己の価値を見出していると繋げられます。
背景に「自分は基本的にマイナス思考なので…」のような、座右の銘として使っていることを引き立たせる理由があるといいですね。
他者を尊重するため
この言葉は、自分自身だけでなく、他者の価値も同等に認めることを意味します。
座右の銘としてこれを持つことで、以下のような他者への尊重の意識が育まれます。
- 多様性の精神:他者の違いや背景を尊重し、すべての人が尊い存在であることを理解する姿勢を持つことができます。
- 共生の精神:自分と他者が共に尊重し合い、調和の取れた社会を築くための心構えが養われます。
精神的な強さを持つため
「天上天下唯我独尊」は、内面の強さと自信を持つことを教えています。
座右の銘としてこれを持つことで、自分を信じ、困難な状況に直面しても自信を持って行動することはもちろん、自分の価値を認識し、外部からの否定的な意見や困難に対しても、揺るぎない姿勢を保てるようになるのです。
座右の銘があるとなんだかかっこいいですよね。
天上天下唯我独尊の「本当の意味」や座右の銘に使えるかのまとめ
ここまで、天上天下唯我独尊の「本当の意味」や座右の銘に使えるか、を紹介しました。
「天上天下唯我独尊」とは、表面的には自己中心的に見え、「自分だけが正しい」という意味で使うのは間違いです。
その本当の意味は、すべての命が等しく尊い存在であることを示しています。
この言葉は、自己の存在価値を認識し、他者と同じように尊重することを促す深い哲学的な教えです。
また、「天上天下唯我独尊」について、自分自身の価値を認識し、他者を尊重する姿勢を持つために「座右の銘」にすることは「あり」といえます。
間違った意味で使うと恥ずかしい思いをするので注意しましょう。