同様でよく歌われる楽曲のひとつに「グリーングリーン」がありますが、明るいメロディと自然を称える歌詞で、多くの人々に親しまれています。
とくに日本では、子供向けの歌としても広く歌われてきました。しかし、この楽曲の歌詞には、表面的な楽しさの背後には、「本当の意味」が隠されていると言われています。
そこで今回は、グリーングリーンの歌詞の本当の意味や「実は怖いのか?」についても解説します!
実は、グリーングリーンは7番まで歌詞があるって知ってました?
「グリーングリーン」の歌詞の「本当の意味」とは?
「グリーングリーン」の元々は、1963年にアメリカのフォークグループ、「ザ・ニュー・クリスティ・ミンストレルズ」によってリリースされた楽曲です。
そして、児童文学者の片岡輝(かたおかひかる)氏によって、7番までの日本語訳が作られたのです。
表面的には明るく楽しい曲調ですが、7番までを」よくよく聞いてみると、本当の意味の解釈にさまざまな説が浮かび上がってきます。
表面的な解釈
「グリーングリーン」は、明るいメロディとともに自然の美しさや生命の歓びを歌っています。
歌詞には「小鳥が歌い」や「太陽が笑い」といったフレーズがあり、自然の中での開放感や幸福感を表現している…とされています。
小学校の音楽の授業などでもよく扱われますが大抵は1番や2番までしか歌いません。なので、子どもたちが歌うことによって、表面的な解釈としての「明るさ」がなお際立つのです。
ほかにも、自然の美しさを感じる人も多いです。
歌詞の中で主人公は父親と対話し、「グリーン、グリーン」という言葉を通じて、自然の美しさや生命のサイクルを感じ取っています。
草や木々の緑は生命の象徴であり、緑豊かな情景を感じさせられる歌詞となっているので、この曲を初めて聞いたときには「自然のことについて歌っている曲」というイメージが定着しやすいと言えるでしょう。
本当は怖い?グリーングリーンの歌詞
日本では、子供向けの歌としても広まり、教育現場でも多く歌われてきました。日本語版の歌詞もまた、自然の美しさや生命の豊かさを歌っており、多くの人々に親しまれています。
しかし、日本語版の歌詞は原曲の深い意味よりも、表面的な美しさや楽しさに焦点を当てていることが多いです。
「グリーングリーン」は明るいメロディと楽しいリズムで多くの人々に親しまれていますが、その歌詞を深く掘り下げると、実はちょっと怖い要素が含まれているという見方もあります。以下に、その理由を説明します。
「戦争に行ってしまう父親」をイメージさせる表現がある
歌詞には「父さんが言った」といったフレーズが繰り返し登場し、父親との対話を中心に話が展開します。
しかし、その3番では2番まで出ていた「父親」が存在しなくなってしまうのです。
ある朝
ぼくは目覚めて そして 知ったさ
この世に つらい悲しいことがあるってことを
グリーン グリーン
青空には 雲が走り
グリーン グリーン
丘の上には ララ 緑がさわぐ
そして、問題の歌詞の5番目ですが、主人公のお父さんは直接「二度と帰らない」とも発言しているのです。
その朝
パパは出かけた 遠い旅路へ
二度と 帰って来ないと
ラララ ぼくにもわかった
グリーン グリーン
青空には 虹がかかり
グリーン グリーン
丘の上には ララ 緑がはえる
これにはさまざまな解釈がありますが、多いのが「戦争に行ってしまう説」「実は父親は末期の病気説」という解釈です。
この別れと旅立ちのテーマは、未知の未来への不安や恐怖を感じさせる要素です。
さらに、6番では意味深に「言葉の意味を知る」とあるので、少なくとも軽い内容ではないことがわかります。
やがて
月日が過ぎゆき ぼくは知るだろう
パパの言ってた
ラララ 言葉の意味を
グリーン グリーン
青空には 太陽がわらい
グリーン グリーン
丘の上には ララ 緑があざやか
そもそも、1番で「そして悲しみのことを」と言っている時点で、ちょっと不自然ですよね。
自然が隠喩となっている
自然の描写が豊富に使われていますが、これが実は生命のはかなさや変化の象徴とも解釈できます。
草や木々の緑も生命であるので、その表現は「いつか、生命には終わりが来る」と、生命のサイクルや自然の無情さを暗示している可能性があります。
これは考えすぎですかね…?
父親のアドバイスの深い意味
1番と2番で「父親の言葉」が繰り返されることにより、父親の存在が重要な役割を果たしていることがわかります。
ある日
パパとふたりで 語り合ったさ
この世に生きる喜び
そして 悲しみのことを
グリーン グリーン
青空には 小鳥が歌い
グリーン グリーン
丘の上には ララ 緑がもえるその時
パパが言ったさ ぼくを胸に抱き
つらく悲しい時にも ラララ 泣くんじゃないと
グリーン グリーン
青空には そよ風ふいて
グリーン グリーン
丘の上には ララ 緑がゆれる
しかし、そのアドバイスの背後には、人生の厳しさや困難が暗示されています。これが、表面的な明るさとは対照的な、深い意味を持つ部分と言えるでしょう。
童謡なのに考察しがいがある曲ですね…。
【実は怖い?】グリーングリーンの歌詞の本当の意味まとめ
ここまで、グリーングリーンの歌詞の「本当の意味」や、実は怖い、と解釈される理由まで解説しました。
「グリーングリーン」の歌詞は、一見すると単なる自然の美しさを称える歌のように思えますが、その裏には人生の旅や変化、生命の終わりの隠喩などといった深いメッセージが込められていると、解釈されることもあるのです。
また、曲の明るいメロディとは対照的に、歌詞には哲学的な意味合いが含まれていることもわかりました。
童謡も、大人になってから聴くと沁みるものがあったり、逆に怖いなと感じたりすることってあるあるですよね。