ピエロという言葉を耳にすると、多くの人はサーカスやパフォーマンスで観客を楽しませる道化師を思い浮かべるでしょう。一般的には、ピエロは滑稽な動きや派手な衣装で笑いを提供するキャラクターとして知られています。
しかし、本当の意味や歴史的な背景を知ると、ピエロには笑い以上の深い意味があるので、気になる人も多いのではないでしょうか？
そこで今回は、「ピエロの本当の意味」や、逆の悪い意味、クラウンとの違いについて詳しく解説します！
トラウマになる人は一定数いそうですよね…。
「ピエロ」の本当の意味とは
ピエロ（Pierrot）は、元々はイタリアの即興喜劇「コメディア・デラルテ（Commedia dell’arte）」に登場するキャラクター「ペドロリーノ（Pedrolino）」がフランスに伝わり変化したものです。
喜劇のなかで、ペドロリーノは「単純で善良な使用人」として描かれており、ちなみにここでのピエロは以下のような側面もありました。
- 哀愁と悲しみ：ピエロは、笑顔を見せながらも内面には悲しみや孤独を抱えているキャラクターとして描かれます。彼のメイクや衣装には、この二面性が反映されています。
- 善良で純真：ピエロは、しばしば単純で善良な性格として描かれ、他のキャラクターからのいじめや搾取に対しても耐え忍ぶ存在でした。
- ロマンティックな側面：フランスのピエロは、恋愛や失恋のテーマが描かれることが多いです。
このキャラクターは、フランスに伝わり、「ピエロ（Pierrot）」と呼ばれるようになったのです。
フランスでは、ピエロは哀愁漂うキャラクターとして再解釈され、愛や悲しみをテーマにした演技が特徴となりました。
あのメイクって見方によって色々な表情に見えるのが不思議ですよね。
「ピエロ」の言葉の悪い意味とは？
ピエロには、滑稽で面白い側面だけでなく、時には悲しみや不気味さも伴うキャラクターとして描かれることがあります。
このため、以下のような悪い意味が生じることがあります。
偽りの笑顔
ピエロは、しばしば外見上は笑顔を見せていますが、悲しみや孤独を抱えているキャラクターとしても描かれます。
これは、外見と内面のギャップを表し、人々に不安や不信感を抱かせるように見せています。
不気味な印象
一部のピエロは、その派手なメイクや狂ったような行動から、不気味な印象を与えることがあります。
特にホラー映画や小説では、ピエロが恐怖の象徴として描かれることがあり、これが「ピエロ恐怖症（Coulrophobia）」の由来にもなっています。
確かに殺人鬼としてピエロが描かれることもありますもんね…。
操り人形
ピエロは、自分の意思とは無関係に他人を楽しませるために行動することから、時には「操り人形」や「他人に利用される存在」としての象徴と見なされます。
このため、自由が制限された状態を表す、「ネガティブ」なイメージがつくことがあります。
クラウンとの違い
クラウン（Clown）は、広義には道化師全般を指しますが、ピエロとはいくつかの違いがあります。
キャラクター設定
クラウンは、一般的に観客を楽しませるために滑稽な動きや演技をする道化師です。
クラウンは、陽気で楽しいキャラクターとして描かれることが多く、ピエロのような哀愁や悲しみを前面に出すことは少ないです。
完全に陽キャに振り切っているって感じなんですかね…。
メイクと衣装
クラウンのメイクは、白塗りの顔に派手な色彩のメイクを施し、衣装もカラフルで派手なものが多いです。
一方、ピエロのメイクは、よりシンプルで白い顔に黒や赤のポイントメイクを施すことが一般的です。
あのサーカスで風船配っていそうな人がクラウンで、よくトランプのジョーカーに書かれている人がピエロって違いですね！
起源と文化的背景
ピエロはフランス文化に深く根付いたキャラクターであり、特に演劇や文学において重要な存在です。
しかし一方のクラウンは、サーカスやバーレスクショーなど、より広範なエンターテイメントの一部として発展しました。
「ピエロ」の本当の意味や悪い意味まとめ
ここまで、ピエロの本当の意味や悪い意味、クラウンとの違いについて解説しました。
ピエロは、観客を楽しませるための道化師としての役割を持つ一方で、その由来や描かれ方によっては、悲しみや不気味さ、操り人形としてのネガティブな側面も持つキャラクターです。
また、クラウンは陽気な感じの道化師であり、よく見るホラー映画なんかでは「喜び」と「恐怖」の二面性を見せるサイコパスな感じで描かれていることが多いですよね。
なんだか急にホラー映画見たくなってきますよねw
